問題点のうち主なものを簡易的にまとめました。
ある程度知識のある人を対象にしています。
PSE法施行前(2001年3月以前)の製品の販売ができなくなる
いわゆる中古品流通に関する問題です。
PSE法第27条により、PSEマークの無い製品はすべて販売できなくなります。
2001年3月以前の製品にはPSEマークがありませんので、すべて販売禁止です。
一般には貴重なビンテージ電気製品の入手・流通の問題や
強制的に市場価値を減じられる「財産権」の問題が騒がれています。
問題の根源・PSE法 第27条
電気用品安全法
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S36/S36HO234.html
シンプルで、たいへん強力な条文です。
「事業者」の法律上の正式な定義がありませんので
「純粋な個人を除くすべての販売を禁止する」ということです。
「事業者」は「営利法人」という意味ではなく、非営利でも個人でも
経産省が必要と判断すれば「事業者」とみなされます。
業者間取引ができなくなる
さて、販売禁止については周知の事実ですが、もう少し突っ込んで
理解する必要があります。何ができなくなるのか列挙します。
[PSE自主対応業者へ在庫を流せない]
販売店は、電気的加工と検査を行えばPSEマークを貼ることができますが、
それらの作業には設備投資が必要です。また、検査の委託は割高なので
超高額ビンテージ品以外にはコストが合いません。
そこで、PSE対応する業者と、あきらめる業者に分かれるわけですが、
PSE未対応業者からPSE自主対応業者へ在庫品を流すことができないのです。
業者が業者へ売るときにもPSEマークが必要だからです。
さて、問題は販売店の店頭在庫品だけではありません。中古業界は
買取専門業者や販売専門業者など分業化しています。
買取業者から販売業者へ流通できないのですから、無PSEマーク品の
流通は絶望的に難しくなります。
同様に、新品の電化製品を購入するとき、電気店が無PSEマーク品を
下取りできません。下取りしても中古販売の業者に売り渡せないからです。
自主検査をしてPSEマークを貼ることが安全のためになるというウソを
経産省は吹聴していますが、それ以前にマークを貼る人間までモノが
流れません。そういう法律です。
[保守部品の確保ができなくなる・修理・整備業者へのダメージ]
PSE法は電気用品であれば可動・不動の状態を問わず、また使用目的を
問わず無PSEマーク製品の販売を禁止します。
メーカーの保守部品の供給期限を切られた製品は、不動品からの
部品取りで整備して寿命を延ばして使用することがよくありますが、
それが難しくなります。
不動品の場合はPSEに自主対応して流通することはできません。
通電動作試験などをパスしないので、そのままの流通はありえません。
電源部品を外せば、電気用品のカテゴリから外れますので、かろうじて流通できます。
高額な一品モノならば流通できますが、一山いくらのジャンク取引では
電源部品をひとつひとつ手作業で外す手間は無理でしょう。
小さな問題のように思えますが、業務用機器や貴重なビンテージの
保守を行っている現場の人々の生死を左右する問題です。
資産価値の問題
法律によって強制的に市場価値を減じられますので、
憲法の財産権の侵害であることは明白です。
財産権は公共の福祉のためにやむなく制限されることがありますが、
今回は国民の生活の安全上、特に緊急の必要性がありません。
憲法違反であることは明らかだと思われますが、憲法とは別に
個別の問題を列挙します。
- 法人の資産における損金処理
- 電気製品を含む設備を担保資産として融資を受けている場合
- 担保としてこれから融資を受ける場合
- 個人の資産価値
- 企業・個人の使用機器の買い替え時の下取り価値
* 「ディープな問題点」をご参考まで
昔の製品の販売禁止はPSE法改訂の当初から決まっていた話です
「最近になって中古規制が加わった」というネット上の噂は間違いです。
2005年11月にハードオフへの回答で中古規制が始まったのではありません。
官僚のうっかりミスでもありません。
そんな軽い話なら、政治家が官僚を叱り飛ばせば済みます。
ところが、昔の製品の販売禁止は1999年の改訂前に国会議員が了承済みなのです。
法律の構造や文面、猶予期間は官僚の独断ではなく関係者の吟味を経て
練られたものなのです。
だからこそ問題なのです。
各政党の動きも役人と同様に厳しい目で見る必要がありますし、
議員のヒーロー的な活躍などを期待するべきではありません。
ある程度知識のある人を対象にしています。
PSE法施行前(2001年3月以前)の製品の販売ができなくなる
いわゆる中古品流通に関する問題です。
PSE法第27条により、PSEマークの無い製品はすべて販売できなくなります。
2001年3月以前の製品にはPSEマークがありませんので、すべて販売禁止です。
一般には貴重なビンテージ電気製品の入手・流通の問題や
強制的に市場価値を減じられる「財産権」の問題が騒がれています。
問題の根源・PSE法 第27条
電気用品安全法
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S36/S36HO234.html
| | 第二十七条 電気用品の製造、輸入又は販売の事業を行う者は、 | 第十条第一項の表示が付されているものでなければ、 | 電気用品を販売し、又は販売の目的で陳列してはならない。 |
シンプルで、たいへん強力な条文です。
「事業者」の法律上の正式な定義がありませんので
「純粋な個人を除くすべての販売を禁止する」ということです。
「事業者」は「営利法人」という意味ではなく、非営利でも個人でも
経産省が必要と判断すれば「事業者」とみなされます。
業者間取引ができなくなる
さて、販売禁止については周知の事実ですが、もう少し突っ込んで
理解する必要があります。何ができなくなるのか列挙します。
[PSE自主対応業者へ在庫を流せない]
販売店は、電気的加工と検査を行えばPSEマークを貼ることができますが、
それらの作業には設備投資が必要です。また、検査の委託は割高なので
超高額ビンテージ品以外にはコストが合いません。
そこで、PSE対応する業者と、あきらめる業者に分かれるわけですが、
PSE未対応業者からPSE自主対応業者へ在庫品を流すことができないのです。
業者が業者へ売るときにもPSEマークが必要だからです。
さて、問題は販売店の店頭在庫品だけではありません。中古業界は
買取専門業者や販売専門業者など分業化しています。
買取業者から販売業者へ流通できないのですから、無PSEマーク品の
流通は絶望的に難しくなります。
同様に、新品の電化製品を購入するとき、電気店が無PSEマーク品を
下取りできません。下取りしても中古販売の業者に売り渡せないからです。
自主検査をしてPSEマークを貼ることが安全のためになるというウソを
経産省は吹聴していますが、それ以前にマークを貼る人間までモノが
流れません。そういう法律です。
[保守部品の確保ができなくなる・修理・整備業者へのダメージ]
PSE法は電気用品であれば可動・不動の状態を問わず、また使用目的を
問わず無PSEマーク製品の販売を禁止します。
メーカーの保守部品の供給期限を切られた製品は、不動品からの
部品取りで整備して寿命を延ばして使用することがよくありますが、
それが難しくなります。
不動品の場合はPSEに自主対応して流通することはできません。
通電動作試験などをパスしないので、そのままの流通はありえません。
電源部品を外せば、電気用品のカテゴリから外れますので、かろうじて流通できます。
高額な一品モノならば流通できますが、一山いくらのジャンク取引では
電源部品をひとつひとつ手作業で外す手間は無理でしょう。
小さな問題のように思えますが、業務用機器や貴重なビンテージの
保守を行っている現場の人々の生死を左右する問題です。
資産価値の問題
法律によって強制的に市場価値を減じられますので、
憲法の財産権の侵害であることは明白です。
| # この場合の価値とは、金銭価値だけでなく、自由に取引できるか否か # という資産の運用における使い勝手も含まれます。 |
財産権は公共の福祉のためにやむなく制限されることがありますが、
今回は国民の生活の安全上、特に緊急の必要性がありません。
憲法違反であることは明らかだと思われますが、憲法とは別に
個別の問題を列挙します。
- 法人の資産における損金処理
| # 業務に必要な備品の場合、5年前に購入した製品であれば、 # おそらく償却期間を過ぎていますので、損金処理は必要ないと思います。 # # ただし、PSEの無い新品または中古の電気製品を最近になって購入した場合は # 償却期間について調べる必要があります。 |
- 電気製品を含む設備を担保資産として融資を受けている場合
- 担保としてこれから融資を受ける場合
| # これらの場合には、PSE法によって市場価値が左右されますので # 大きな問題です。 |
- 個人の資産価値
- 企業・個人の使用機器の買い替え時の下取り価値
| # 個人の場合、個人間取引が認められていることや、今後、 # 大手中古販売業者によるPSEの自主対応がどうなるかなど # 市場の動静を見守る必要があります。 # # 下取り価値の問題はとても影響が大きいです。 # 新品購入時の無PSEマーク品の下取りは絶望的だと予想されるからです。 |
* 「ディープな問題点」をご参考まで
昔の製品の販売禁止はPSE法改訂の当初から決まっていた話です
「最近になって中古規制が加わった」というネット上の噂は間違いです。
2005年11月にハードオフへの回答で中古規制が始まったのではありません。
官僚のうっかりミスでもありません。
そんな軽い話なら、政治家が官僚を叱り飛ばせば済みます。
ところが、昔の製品の販売禁止は1999年の改訂前に国会議員が了承済みなのです。
法律の構造や文面、猶予期間は官僚の独断ではなく関係者の吟味を経て
練られたものなのです。
だからこそ問題なのです。
各政党の動きも役人と同様に厳しい目で見る必要がありますし、
議員のヒーロー的な活躍などを期待するべきではありません。
| # [市場の実態を知らず] # # 最近、「想定外の事態」などと官僚や議員が口に出すことがあります。 # これは「昔の製品を販売禁止にすること」が想定外だったのではなく # 「昔の製品を販売禁止にすると大混乱になること」が想定外だという意味です。 # # つまり、経産省の役人も、国会議員も、関係者全員が # 「過去の製品を市場から排除したら問題になる」という想像力が欠如していて # 「誰も指摘しなかった」「全員が無能」「普通なら誰か気づくはずなのに」 # という世界でも類のない案件なのです。 |
